もし仮想通貨の金融庁規制が金融商品取引法になったら




現在仮想通貨は改正資金決済法で規制されていますが、金融商品取引法に移行するかもしれないというニュースが流れました。結局金融庁がそのような事実はないと否定しましたが、もし金商法へ移行したらどうなるのでしょうか。考えてみました。

仮想通貨の規制が金融商品取引法へ移行!?

産経新聞が報じたことにより一気に拡散した改正資金決済法から金商法への移行検討ニュース。

その後、金融庁が「そのような事実はない」と正式にコメントを出しました。

金融庁の金融商品取引法とは

ニュース記事では、金商法移行のメリットとして顧客資金の分散管理やインサイダー取引の禁止が記載されています。その他の特徴を調べてみました。

金商法は証券会社などの金融商品取引所に対する規制を設け、投資家の保護を目指す法律です。現在の対象商品は債券、株式、投資信託、FXなどです。

取引業者が守るべき主な販売・勧誘ルールは以下のとおりです。

広告の規制

金融商品取引業者である旨や登録番号、手数料、リスク、顧客の不利益となる事実など重要事項についての表示が義務づけられています。

特にリスクについては大きな文字で明瞭・正確に表示する必要があります。また、著しく事実に相違する表示、著しく人を誤認させる表示は禁止されています。

契約締結前の書面交付義務

契約締結前にあらかじめ書面交付することが義務づけられています。書面には、金融商品取引業者である旨や登録番号、契約や手数料の概要、そして特にリスク情報についてわかりやすい記載が義務づけられています。

適合性の原則

顧客の知識、経験、財産の状況などに照らし合わせて、その人に適応した商品を販売・勧誘しなければなりません。

損失補てんなどの禁止

公正な価格形成にするため顧客に与えた損失を補てんすることを禁止しています。

もし仮想通貨が金融商品取引法に移行したら

金商法に移行したらどのような事が起こるでしょうか。

金融庁は顧客からの「損した、詐欺られた」というクレームに対し、「業者が事前にリスクを説明しましたよね?あなた印鑑押してるじゃないですか」という対応ができるため、スキャム業者が跋扈している仮想通貨業界に金商法を適用させたいという気持ちはあるのではないかと推測しています。

しかし、金商法が適用されると仮想通貨購入のハードルが確実に今より上がると思われます。書面交付義務とかめんどくさそうです。

スマホでお手軽に仮想通貨を購入した層はここまでして買わないような気がします。

2017年12月の仮想通貨バブルを形成した要因の一つである一般層の大量参入がもし金商法の規制下があったとすれば、実現していたでしょうか。

仮想通貨は投機対象の金融商品止まりでよいのか

仮想通貨の種類によっても方向性の違いがありますが、例えばビットコインはどうでしょう。サトシナカモトが想定していたBTCの理想像は現在の投機商品とは異なるものだと思います。

中央銀行を通さずP2Pでスムーズに取引できる通貨というBTCのビジョンに照らし合わせると金商法よりも現在の改正資金決済法がふさわしいと思います。

金商法適用のほうが投資者保護は進みますが、仮想通貨は投機対象の今の姿のままでよいのかという問いに対しは疑問が残ります。

仮想通貨普及のためには投機対象でブームとなるというのは通過儀礼にすぎず、目指している場所はそこではありません。

投資者保護と仮想通貨を含むブロックチェーンの発展というバランスをどうとるかという問題はなかなか難しいと思います。

Crypto FP
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